マンチェスター・ユナイテッド20度目のリーグ優勝

安岡久遠のブログより。

日本時間の早朝、マンチェスター・Uがアストン・ビラに3−0と完勝し、プレミアリーグを制しました。これで香川はドルトムントでの2連覇と併せて、欧州移籍後すべてリーグ優勝という快挙を達成しました。

むろん、マンU移籍初年度の今年は、慣れない環境、チーム戦術の理解度、怪我などにより、ドルトムントでのような活躍はできませんでした。とはいえ、この2戦はようやくチームに馴染んできたのか、いやチームメイトが香川の特徴を理解したようで、見違えるような動きをみせるようになりました。

香川はトップ下を好みますが、中田英や中村俊、本田のように周りを使うタイプではなく、周りから使われて良さが出るタイプです。ドルトムントでは、チーム自体がパスサッカーを志向していましたから、香川はすぐにフィットしたのですが、マンUはそうではなかったので、香川の良さが生きなかったのです。

前にも書きましたが、ファーガソン監督は2シーズン前のCL決勝で、バルセロナにいわゆる『チンチン』にされたショックから、パスサッカーへの転換を決断しました。その重要なピースとして白羽の矢が立ったのが香川でした。

しかし、いかに優秀な選手が揃うマンUといえども、そう簡単に会得できるものではありません。ちなみに、韓国が日本に倣って、それまでのアンチ・フットボールと揶揄される『縦ポン』サッカーからパスサッカーへの転換を図ろうとしましたが、札幌で日本に『チンチン』にされたため、監督が解雇され、従来のサッカースタイルに逆戻りしています。

それでも、ファーガソンはリーグ戦、カップ戦の中で意欲的に戦術の試行錯誤を重ね、ようやく実りつつあるところまで到達しました。そういう過程でのプレミアリーグ制覇ですから、非常に意味があると思います。残念ながら、CLは決勝Tの一回戦でレアル・マドリードとぶつかってしまい、敗退しましたが(ホームでの2戦目の、一発退場がなければわかりませんでしたが・・・・)、来季は両方楽しみなシーズンになると思います。

ルーニーパリ・サンジェルマンへの移籍が噂されていますが、同じメンバーだとすれば、ファンペルシー、ルーニー、香川のトライアングルは魅力的で破壊力があり、連携が深まる来季はますます輝きを放つことでしょう。できれば、ボランチ等守備力を向上させれば、リーグとCLの両方を狙えると思います。その中で香川の一層の活躍を期待したいものです。

話は変わりますが、私が一貫して押しているC大阪の柿谷に件のドルトムントが注目しているとの噂です。真偽のほどはわかりませんが、香川、乾、清武といまや安心のセレッソブランドですから、案外本気かもしれません。

昨年からFWのレバンドフスキーの移籍が噂されていますし、ゲッツェバイエルンに移籍云々とのことですから、信憑性が増してきました。本人はシーズン終了まで移籍の意思はないようですが、もし正式にオファーがあれば、滅多にないチャンスですから是非決断して欲しいものです。

14年はどうかとしても、18年は柿谷、香川、清武の2列目になるかもしれませんし、そのときは3人ともビッグクラブに在籍していることでしょう。