「聯合週報」を読む。

東京都内で発行されている中国人向けの新聞はかなりの数があるようだ。
中国語新聞の読者は、当然のことながら、現在日本に滞在している中国人、である。
今回は大久保で入手した「聯合週報」の中から、日本人の私が気になった記事を採り上げる。


「聯合週報」はタブロイド版で名前の通りの週刊。英語で「WEEKLY UNION PRESS」となっている。
新聞の構成は以下の通りで、毎号同じようだ。
1〜3面は「聯合報道」という重要ニュース。(政治面)。
4〜5面は「在日華人」という、在留中国人にとっての身近なニュース。
6面は「華人創業」で中国人のビジネス関係。
7面が「華人熱線」(「熱線」はホットラインの訳)で「有関入管問答」という連載記事と留学や帰化等の知識。
8〜9面は「日本新聞」という日本国内ニュース。
10〜11面が「専題報導」という特集記事。
12面、「大陸新聞」。中国国内ニュース。
13面、「神州写真」。中国国内問題の論説的な記事。
14面、「台湾香港」。そのまま台湾と香港のニュース。
15面、「世界新聞」。外国ニュース。
16面、「東京街頭」。東京のトピックス記事。
17面、「日本観察」。日本文化等に関する記事。
18面、「財富档案」。ビジネス関係スキャンダル?
19面、「名人動静」。有名人の記事。
20面、「IT聚焦」。IT関連記事。
21面、「休閑健康」。ヘルス、ダイエット関係?
22面、「淮海衝浪」。株、為替等の投資関係。
23面、「財経縦横」。経済記事。
24〜26面は「広告専版」。広告ページ。
(ここから44面までの偶数ページはすべて広告ページ。)
27面、「大千世界」。書評や随筆等?
29面、「午夜傾情」。恋愛関係のエッセイ?
31面、「文学薈萃」。連載小説。現在は胡発雲作の「如焉」。
33面、「史海鈎沈」。歴史関係。現在は「歴史人物点評」を連載中。
35面、「百家争鳴」。いろいろな論説。
37面、「生活男女」。セックス関係記事。
39面、「免費信息」。無料情報。
41面、「體壇新聞」。スポーツ関係ニュース。
43面、「娯楽圏」。エンターティンメント関係。
45面、「軍事天地」。軍事ニュース。
46〜47面、「娯楽報道」。芸能ニュース。
48面は「広告専版」。広告ページ。
「広告専版」以外のページにも広告スペースが多い。


私が興味を持ったのは、広告のページだ。
新聞の前半から見ていくと、まず目に付くのが「日本語学校」の広告。
この新聞が大久保界隈を中心に配布されているためか、圧倒的に新宿の日本語学校が多い。


次に「IT関係の求人広告」。SEやプログラマ募集が目に付く。中国の会社で開発させる、いわゆるオフショア開発も多いため、ブリッジSE募集、というのも特徴だ。


それから「法律事務所」の広告。定住、永住、日本人との結婚、入管関係、会社登記...等。
「旅行者関係」の広告。中国方面の格安航空券が中心だが、大陸出身者向けに台湾観光の広告もあった。
また「保育園」や中国人向けの「自動車教習所」の広告もあった。


紙面の真ん中あたりになると、記事の内容が柔らかくなるのに合わせて、広告自体もぐっと身近なものになってくる。


まずはビジネス関係の記事。
会社向けのネット関係....ホームページ作成とかネットワーク構築の広告。
エステ店向けの内装工事、エステ用品(オイルとかベッド...)の販売。店の看板、家電や什器の中古品販売(店舗向け)、不動産屋の広告も目立つ。
国際電話カードや携帯電話も多い。


で後半を過ぎると圧倒的に多いのが、飲食店や風俗系の求人広告だ。
「クラブホステス」や「パブ小姐」「中華料理店の料理人」、「按摩小姐」などだ。
ぱっと紙面を見るといたるところに「募集小姐」や「急募小姐」の文字が氾濫している。


「家庭的な環境」、「給料は当日払い」、「絶対安全」、「ピンハネなし」...等の意味の文字が並び、中には「うちは日本人が経営しているので安心だ」という文言を入れている店もある。
ということは、中国人が経営している店は安心ではない、という実体があるのかもしれない。
高給を謳っている店が多いが、条件として「年軽(若い)」「可愛」等の文字が並んでいるので、実際に高給を得ようとすれば大変なのだと思われる。


また、「拒絶風俗」とか「清店」あるいは「純清店」の文字が目立つ。
「清店」とは「風俗サービスはしない店」ということである。
「清店」と書いていない店は、それなりのサービスがある、ということらしい。月収100万円とか200万円とか書いてある店は、やはり「そういう店」なのだろう。


風俗以外で面白いと思ったのは、「保証人」とか「名義人」という広告だ。要するに日本人の名義人を立てなければ商売できない中国人のために、日本人を紹介するビジネスである。


また、「エステ店転売」の広告も多い。店丸ごと売ります、というやつである。
おそらくさまざまな事情があるのだろうが、この手の広告が多いということは、中国人経営の風俗店の回転は私が思っている以上に早い、ということなのだろう。
雇う側も雇われる側も流動的で短期間で人が代わるのだと思われる。


最後に私がぎょっ、となったのは「避孕、流産」の文字だった。
イギリスから輸入した薬で、妊娠後に服用するらしい。これを日本で売るのは明らかに薬事法違反だ。広告には店名はなく、携帯電話番号だけが書かれていた。


中国語新聞の広告から浮かび上がってくるのは、東京に住む中国人のかなり厳しい実態である。


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